Image courtesy of the Image Science & Analysis Laboratory, NASA Johnson Space
熱流センサーとは
● 熱は必ず高温側から低温側に温度勾配に比例して移動します。また、熱が加わった側は温度が上がり奪われた側は下がります。 熱の移動は即ち熱エネルギーです。熱エネルギーは単位時間中に流れた単位面積当たりの熱流束としてとらえることが出来ます。 熱流センサーは、熱の流れを横切って置かれた板状の熱抵抗の両面に生じる温度差を測定する仕組みです。 本来の熱流に対する影響を避けるため、薄い板の両面に数多くの熱電対を直列に接続したサーモパイルを構成して、その温度差が0.001℃以下でも熱流計測が可能です。
●熱流センサーを使用すると、材料の熱伝導率と温度差から熱流値を求める従来の方法に比べて、より正確な計測が可能になります。
●特に、再生可能エネルギーの開発、熱効率の向上、熱損失の改善などについて、熱エネルギーを直接計測する熱流センサーの利用は有効な手段となります。
ご使用にあたって
●貼り付けて使用する場合には、露出面で伝導、輻射、対流の全てによる熱の移動を熱流束として計測します。従って、センサー面と周囲の壁面とは熱的な条件を一致させるように同一の仕上げが望まれます。
●センサーは温度勾配に直交して配置してください。
●実装に際しては、装着面はできるだけ平滑にし、接着には接着剤、ペースト、薄い両面テープなどを用いてしっかり固定します。 この際、接着部に空気が入ると測定値の誤差やふらつきの原因となります。
●埋め込みの場合には接着後同一材料で現状に埋め戻します。
汎用シリーズの構造と特徴
● 下図のように熱抵抗板をはさんで両面に純銅の集熱部と接続部があり、板を垂直に貫通するニッケル合金と集熱部との間に発生する熱起電力の代数和が両面の温度差として電圧出力されます。
● 低い熱抵抗と高い感度を保持
熱流センサーの挿入による本来の熱流の乱れが最小となるように、本シリーズは長期の安定性を維持しながら、互いに相反する低い熱抵抗と高い感度を新しい製造方式で実現したものです。
●センサー温度≒対象温度測定用の熱電対端子が付属しています。
●ご利用にあたり、適用分野での実用化の際には定格、形状その他についてのご相談をお受け致します。
用途
●本シリーズは実験棟を始め、住宅、ビルなど構築物における 熱貫流の分布や総量の計測、装置や設備などにおける保温保冷の 断熱性能の定量的評価等に標準的なセンサーとして広く御利用頂けます。
●熱流は温度変化に先行します。 温度制御や、ビルの冷暖房の効率化に役立ちます。また医療、農業の分野でも研究が行われています。

伝導による熱の流れを測定するセンサーは熱流センサー、熱流束センサー、Heat Flux Sensor、熱流板、熱流計 などと 呼ばれて います。
熱流は物体中の或る面積(㎡)を通過する熱量(J=W・s)ですが、熱流センサーは、熱流が一様であると仮定したセンサー周辺の単位面積(1㎡)に単位時間(1sec)流れた熱エネルギー(W/㎡)を熱流密度として測定する素子です。出力電圧に感度定数を乗じて容易に1㎡当たりの熱流密度が得られます。
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